起立性調整障害
2024.09.19起立性調節障害とは
自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患です。
・立ち上がったときに血圧が低下(立ちくらみ・めまい・気分が悪くなる・失神する)
・入浴時など気分が悪くなる
・動機や息切れがする
・午前中調子が悪い
・食欲不振、腹痛、頭痛、倦怠感がある
この疾患は自律神経疾患なので身体的要素以外に、精神的、環境的要素も関わって起こると考えられています。
身体的要因の一つとして、自律神経系が不安定になることが挙げられます。
思春期の身体の成長と共に自律神経系にも変化が起こるため、循環器系の調節がうまくいかなくなることがあります。
精神的要因の一つとして、今までご両親がしてくれていたことを自分でするようになったり、自分で決めるようになったりすることで、悩みやストレスが生じたり環境の変化に伴うストレスがあります。
起立性調節障害の症状は、すべてを疾患として扱うものではなく、生活に支障をきたしている場合は疾患として扱われています。
起立性調節障害の典型的な症状は、「立ちくらみ」「疲れやすい」「長時間立っていられない」などです。
また、朝起きられないことから、不登校になる割合も多いことが知られています。
※病気によるものですので、本人が頑張って何とかなるものではありません。
ストレスコントロールをする(周囲の協力が重要です)
起立性調節障害は自律神経系の病気で、自律神経系は心の影響を受けやすいので、ストレスは症状悪化の大きな要因になります。
症状がひどく学校に行けないことを子どもたちは非常につらく感じています。その苦痛を理解し、頑張っていることを評価することがとても重要です。
「午後からなら登校できる、行事や部活動なら行ける、遊びになら行ける」などは体調が万全でないときの起立性調節障害の子どもには良くあることです。
心の負担なくこれらができるように、症状があっても充実した生活ができるように、周囲で協力して見守りましょう。
治療の方針
自律神経機能の安定を目的とした治療になります。
自律神経とは、交感神経・副交感神経の切り替えをして身体の機能を調整している神経です。
交感神経・・・筋肉や脳が活発に働くときに交感神経の働きが強まります
副交感神経・・・身体を休んでいる時、疲労回復や内臓の栄養吸収をするときに副交感神経が強くなります。
自律神経の切り替えがうまくできなくなっている状態から、「活動するとき」「休めるとき」の切り替えをハッキリするように促していくことを目的とします。
アプローチは鍼灸治療を主とします。
痛みや熱さはストレスになりますので、リラックスできるような心地よい刺激でしますのでご安心ください。
また、身体のゆがみによって自律神経系が機能しにくくなっている可能性もあります。
身体のゆがみや筋肉のアンバランスがある場合は、整体・矯正によって整えていきます。
患者様の状態をみて相談の上治療方針を決定していきますので、「鍼灸には抵抗がある」という場合もお気軽にご相談ください。
また、日常生活の中で自分でもできる事など、患者様と一緒に考えていけたらと思います。