起立性調整障害について
2020.09.10起立性調整障害とは
交感神経と副交感神経のバランスが崩れたことにより
・疲れやすい
・疲労からの回復が遅い
・思考力が低下し集中力がなくなる
・少しの運動で息切れ・動悸を起こす
・寝ていないと身体がつらい
などの症状があらわれるものです。
交感神経・・・・身体の活動時に働いている
副交感神経・・・身体が休んでいるとき働く
交感神経・副交感神経の調整に時間的なズレが生じることも多く、
・午前中の交感神経の活動が遅くなり、
朝起きることができなくなる。
・夜間、交感神経の活動が下がってこないため、
副交感神経が働くことができず、なかなか眠れない。
というような状態になります。
これは生活習慣が崩れてだらしないように見えますが、
自律神経系の乱れによる体内時計のズレによることが考えられます。
東洋医学では、このような状態を心・腎・肝の乱れとして考えます。
(※ここでいう心・腎・肝とは西洋医学の心臓・腎臓・肝臓ではありません。東洋医学的な観点から診た身体の診断方法です)
「気の流れ」「血の流れ」「津液の流れ」
「気・血・津液」が身体の機能を正常に働かせています。
身体に不調がでたとき、どこかでこれらの流れが滞ってしまいます。
体内時計の乱れは、心・腎・肝の働きの不調で起こることが多くあります。
また、これらのバランスが崩れると身体の調和が乱れ、
交感神経と副交感神経の働きもハッキリと切り替えができなくなります。
<鍼灸治療によるアプローチ>
先ずは、気の流れを整えていくことで、少しずつ時間のズレを戻していきます。
治療は交感神経が優位になっている午前中がより良いです。
<患者さん自身にしてもらうこと>
午後になると活動できるという場合が多くありますので、
身体が活動しようとしている状態に時に、
その作用を強めるために「ストレッチ」などの軽めの運動をしてもらいます。
また、夜は少し早めに布団に入って身体を休めましょう。
次の日までに体力を回復させるためにも、睡眠はとても大切です。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れている時は、
交感神経が働いている時にその作用を強めるように運動し、
副交感神経が働いているときにリラックスできることをするのが大事です。
午前中はリラックスして過ごし、
午後に少し運動というサイクルがいいでしょう。