症例① ぎっくり腰
2019.08.29ぎっくり腰とは?
一般的に、「重い物を持ち上げた時」「くしゃみをした瞬間」などで腰の筋肉や関節に急激なストレスがかかって現れる腰痛のことを言います。
筋肉・筋膜・関節それぞれに炎症や歪みがでている場合が多いです。
背骨の関節のズレのみで筋繊維に損傷がなければ、矯正施術で関節の位置を正しい状態にもどしてあげればその場で痛みは消えます。
筋肉・筋膜の炎症を伴う場合は、損傷した筋繊維の回復を促す施術をしていくことで、回復を促進します。
先日、ぎっくり腰で動けないため訪問してほしいとの依頼がありました。
30代 女性 子育て中
床に寝た状態で、2日間痛みで身動きがとれていないとのこと。
(筋緊張)
脊柱起立筋、腰方形筋、ハムストリングス、下腿三頭筋など身体全体の緊張が強い
(骨・関節)
仙腸関節、腰椎椎間関節ともに圧痛あり
(神経)
痺れなし
施術
- 脊柱起立筋、腰方形筋を中心に腰下肢全体の筋緊張を手技療法でゆるめる
- 鍼治療・・・腎兪、志室、関元兪、坐骨神経反応点、崑崙に置鍼約10分。この時点で少し動けるようになり、寝返りがなんとかできるようになる
- 骨盤矯正の固定器具を付けて、ようやく立ち上がることができた。そのまま5分ほど運動してもらい、関節の動きをつけていく。
1回目の施術では立って動けるところまで痛みが軽減しました。
その後は、施術を重ねるごとに少しずつ動けるようになっていき、回復に向かっている。
考察
今回の状態は、筋肉の緊張と炎症が強かったために、関節がスムーズに動けない状態でした。それに加え、身体全体の疲労により自己治癒力が機能しない状態になっていると考えました。
主な治療方針としては、自己治癒力を発揮できる身体に回復させること。
つまり、「脊柱周囲の筋緊張を緩める」「背骨関節の可動域を広げること」です。
次に、炎症や損傷に関しては時間が必要なため、痛みを軽減させる施術をしました。
R元年8月現在、継続加療中ですが、症状はかなり軽減してきています。